緩和ケア研修会に参加しました

  • 2010/05/18(火) 18:32:31

5月15 日と16日、緩和ケア研修会に参加してきました。

この研修会は質の高い緩和ケアを「いつでも・どこでも・適切に」提供できることを目的に「がん対策基本法」および「がん対策推進基本計画」に基づき厚生労働省が推進して実施されている研修会です。


この研修会に参加してがんの患者様など、緩和ケアを必要とする方への医師のとるべき態度や、告知の仕方、麻薬の使用法などを学びました。


すわって講義を聞く部分もありますが、グループワークが中心で、さまざまな架空の症例を使ってロールプレイをしました。
ロールプレイでは参加者(多くは医師)が3人のグループになって医師役、患者役、観察者になります。演技とはいえ、手術ができないことを告げられるがん患者さん役を担当すると、意外なほどのめりこんでしまい、実際に手に汗を握って医師役(役とはいっても本当の医師ですが)の話を聞き入ってしまいました。(ほかの患者様役のかたたちも同様の感想を持っておられたようです)
進行がんの告知、麻薬の使用に際しての説明など、今までの医師として実際に何度も経験してきたことではありますが、患者様側の立場を経験し、新たな発見をたくさんすることができました。

当クリニックでは入院して癌の治療をうけたかたが、自宅にかえっても切れ目なく安心して療養できるようにこれからも努めていきたいと考えております。現在入院中であり、いずれは在宅での療養を希望しておられる方はご遠慮なくご相談にきていただきたいと考えております。


土日に泊り込んでの軟禁状態での研修で多少疲れましたが、近隣の診療所の先生方や、東大阪総合病院の先生方、パラメディカルの方々と交流することができ、有意義な2日間でした。
週末に子供と顔を合わせる時間がなくなり、少しさびしい気分になりましたが、夕方6時過ぎに疲れた体で帰宅するなり、子供たちがしているドッジボールに参加させられました。
このドッジボールは自分にとっての緩和ケアになったでしょうか?
日がながくなりましたね。


インフルエンザの検査?

  • 2009/08/21(金) 10:49:50

夏ですが、新型インフルエンザの影響でインフルエンザの迅速検査を実施する機会が増えています。
インフルエンザは上気道(のどや鼻)の粘膜で増殖して、くしゃみや咳と共に周囲に散らばります。
その飛まつを吸入してしまったり、地面に着地したものが乾燥して空気と共にのどに入ってくると、吸い込んだ人ののどの粘膜でまた増殖します。

のどに付着したインフルエンザウイルスは、粘膜の細胞の中に住み込んで増殖してきます。
インフルエンザが増殖することでのどの粘膜で、ある種のサイトカインなるものが産生され、熱や全身倦怠感の原因になります。

インフルエンザウイルスは感染力が強く、かかったときの症状もきついのですが、他の多くのウイルスと違って、ウイルスの増殖を抑える治療薬が存在します。
したがって、はやく診断をつけることが重要になります。

クリニックで実施しているインフルエンザの迅速検査はのどの粘液を採取して調べます。
具体的には
〔碧世任里匹留をこすって粘液をひっつけてくる
鼻のあなからのどの奥にとどくまで綿棒を入れて粘液をひっつけてくる。
I/紊鮑亮茲垢

以上の方法で採取した粘液を特定の検査キットを使うことで10〜15分で判断します。

一般には綿棒を使う方法で検査します。鼻の穴からいれる方法が一番ウイルスを感知しやすいのですが、のどを直接こする方法とは大差がないようです。鼻の方法は多少ぴりっと痛むことがありますが、耐えられないようなものではないです。のどをこする方法では嘔吐反射が出てこっちのほうがつらいこともあります。

検査のタイミングですが、発熱後12時間程度経過してからすることをお勧めします。
熱が出てすぐに粘液をとっても、のどの粘膜で十分にウイルスが増えていないので、かりに感染していても検査が陰性になってしまう可能性が高いからです。

とにかく、かからないのが一番です。
うがい、手洗いを繰り返しましょう。

ひぶ?

  • 2009/08/15(土) 11:44:23

GIRL NEXT DOOR
GReeeeN
何のことかわかりますか?
恥ずかしながらつい最近まで存じませんでした。
そんなのも知らないのかと、看護師にあきれられてしまいました。
音楽は好きですが視野が狭いのかも知れません。

では、Hibはご存知でしょうか?
小さなお子様のいらっしゃる家族の方はご存知と思いますが、そうでない方には何のことかと思う“Hib”
Hibとはヘモフィルスインフルエンザ菌b型(Haemophilus influenzae type b)という細菌の略称で、「ヒブ」と読みます。ウイルスを見つける技術のなかった時代に、インフルエンザウイルス感染者から発見され、その当時はこの細菌がインフルエンザの原因であると考えられたためたため、この名前がついてしまいましたが、実際には冬に流行するインフルエンザウイルスとはまったく違った微生物です。

(ここからちょっと堅い話になります)

Hibはヒトからヒトへと飛まつ感染し、鼻咽喉に住み着いて、これが病原菌となって、肺炎や喉頭蓋炎、髄膜炎などの原因となることがあります。
Hib髄膜炎は細菌による髄膜炎の中でも頻度が高く、かかると、発熱、頭痛、嘔吐、けいれんなどの症状がみられます。そのうち5%は死亡、25%は後遺症を残します。
多くの場合、生後3ヶ月から5歳までの子供にかかりやすく、特に2歳未満の子供で頻度が高くなります。
初期症状は一般の風邪と区別がつきにくく、簡単な検査では診断はつきません。
抗生剤が効きにくい場合もあり、予防が重要であるといわれています。

(堅い話おわり)

ようするに“ヒブ”は子供がかかると重症になりやすい病気の原因となる細菌であり、予防接種が大切ですというわけです。

ところが、この予防接種に使用するワクチンは日本では昨年ようやく使用できるようになったばかりで、需要に供給が追いついていません。
当クリニックでも予約して月3人がなんとか摂取できている状況です。
8月15日現在で次回の予約は10月分になりそうです。

蛇足ながら、HIVを「ヒブ」と言ったりすることがありました。
こちらはHuman immunodeficiency virusの略でAIDS(エイズ)の原因ウイルスです。

「ヒヴ」と言うべきでしょうか?